繰り返される振込の要求

英雄さんが「忙しかった」と電話で話した1週間後、
今度は英雄さんから友希さんに連絡がありました。

「車が故障してしまって急遽お金が必要になったから、30万円貸してほしい」

英雄さんが友希さんにお金の無心をすることは初めてだったので、
友希さんは驚きながらも「これは、大変だ」とすぐにお金を振り込んだと言います。

しかし、それからというもの英雄さんは、
何かと理由を付けてはお金を振り込んで欲しいと連絡をしてくるようになり、
あっという間に、振り込んだ額は総額80万円以上にもなってしまっていました。

仕事はまじめにしているようなのに、
何度もお金を無心してくるのはおかしいと感じた友希さんは、
英雄さんを実家に呼び、借金があるのではないか問い詰めたそう。
すると、消費者金融から借金をしていることを告白。
しかも、複数の消費者金融を利用していることが分かりました。

なんとか友希さんが全て立て替えて清算したと言いますが、
どうしてこんな借金ができてしまったのか
いくら問いただしても何も答えない英雄さん・・・。

この日も、お金の話が終わるとすぐに帰ってしまったと言います。

借金の原因とその理由とは

悪い人に騙されているのではないか？
もしかして、彼女に貢いでいるのではないか？
良くないことばかりが頭によぎってしまう友希さんは、
借金の理由や、今の暮らしぶりについて、探偵に調査を依頼することにしました。

調査の結果、彼女とは夏が終わる頃に別れていたことが分かりました。
そして、彼女と別れてから、毎日仕事帰りにスロットに通っていることも分かりました。

友希さんは、知り合いが偶然見かけたことにして、
英雄さんにスロット通いについて聞いてみたと言います。

初めは何も言わなかった英雄さんですが、
優しく諭す友希さんに、ぽつぽつと話をしてくれたそう。
「彼女に突然フラれ、スロットをしている間だけが嫌なことを忘れることが出来た」
と言っていたそうです。
初めてできた彼女と別れ、深く傷つき、誰にも相談できず、
スロットに逃げてしまったと言う英雄さん。

友希さんに本当のことを話すことができたとき、泣いて謝っていたと言います。
息子が困っていたら、助けたいと思うのが母心。
英雄さんはきちんと友希さんにお金を返し、
今後は嘘をついてお金を振り込んでもらうようなことはせず、
立ち直っていってほしいですね。

(2018.02.06)