彼女を助けて喜ぶ顔が見たい一心で
彼女のために、学費を助けたい・・・武文さんは心からそう思いました。
実際、彼女はバイトも忙しいようで中々会う時間も作ることがでませんでした。
彼女と会うためにも武文さんはお金の工面をする必要があったのです。
しかし、お金の要求は3万円から10万円、50万円と増えていき、
多い時には200万円要求されたこともありました。
武文さんは彼女の喜ぶ顔見たさに要求されるがまま、お金を渡し続け、
気が付けば自分の貯金だけではどうにもならなくなり、
消費者金融から350万円もの借金をしてしまいました。
それでもお金は足りず、ついには自分の両親からお金を借りることに。
彼女のことを紹介して、結婚のために必要なお金だと言い
20万円、30万円、50万円と何度も借りるようになっていました。
父・信弘さんは、念のためにと借用書を書かせてお金を渡していましたが、
あまりにも武文さんの様子がおかしいので問い詰めたところ、
消費者金融からも借金をしていたことが発覚。
4か月で総額500万円以上ものお金を彼女に渡していたことが分かりました。
学費の詳細はいったいどうなっているの?
これは怪しいと思った信弘さんは、
今まで払った学費の明細を見せるようにと彼女に連絡をしました。
彼女は「分かりました」とは言ったものの、
それ以来連絡が取れない状況になってしまったと言います。
さらに借用書に書いてある住所に行ったところ、
彼女が住んでいるはずのアパートは存在しませんでした。
これは詐欺だと警察に届け出ることを進める信弘さんに対し、
武文さんは「彼女は婚約者なのだし、連絡が来るのを信じて待ちたい」と拒否。
彼女から事情を聞かないことにはどうにもならないため、
信弘さんは探偵に所在調査を依頼しました。
調査の結果、彼女は同市内のアパートに彼氏と住んでいることが分かりました。
さらに通っているはずの大学に
彼女が在籍している事実はありませんでした。
全てが嘘だったと分かった信弘さんは、
武文さんには内緒で1人で彼女に会いに行きました。
警察には被害届を出さない代わりにお金をきちんと返すことと、
武文さんと別れることを書面で約束させたと言います。
そして、武文さんは彼女が病気になり大学を辞めて実家に戻るという理由で振られました。
その時、武文さんはお金に関して何も言わなかったそうです。
信弘さんは、武文さんにすべての事実もお金が返済されていることも言わないそうです。
これで本当に良かったのかどうか・・・誰も知りえぬ結末ですね。
(2018.03.02)