信頼できない息子の婚約者
拓郎さんは、幾度となく慎二さんに
「もう少し付き合ってみてから、結婚を考えたほうがいいのでは?」
と諭してきましたが、子どものこともあり結論が出ないままついにここまで来てしまいました。
しかし何かあってからでは遅いと思い、
「まだ付き合って3ヵ月だし、
今回は子どもを諦めてもう少しちゃんと相手のことを知ってから結婚しても良いのではないか?
もし彼女が産まれてくる子どもにまで暴力を振るう人だったら、
1番可哀そうなのは子どもだよ。」とまで言うように。
そのうえ、最近では茉莉さんが「借金のせいでお金が足りない」と慎二さんに言い出したと聞き、
借金は親が肩代わりして払っているはずだから、そんなことはおかしい
と、拓郎さんはさらに不信感を抱きました。
しかも、結婚するなら両家で顔合わせをしたほうがいいのではないか?
という提案に対しても、茉莉さんが
「そんなの、今時する必要はない」
と拒否をしているようで、
おなかの子どもがどんどんと育っていく中、話は何も進まずに日にちだけが過ぎていきました。
相変わらず2人は喧嘩が多く、
そのたびに茉莉さんに暴力をふるわれ、慎二さんが実家に帰ってくることはしょっちゅうでした。
拓郎さんは怪我の絶えない慎二さんに、
本気で茉莉さんと別れることを考えてほしいと思っていました。
調査で分かった真実
そして、慎二さんは茉莉さんの素性を本格的に調べるために、
探偵に結婚前調査を依頼することに。
すると驚くべき事実が発覚しました。
彼女は実はバツイチで前夫との間に子どもがいましたが、夫と子どもに対するDVで離婚。
もちろん親権は元夫が持っていました。
そして、喧嘩でけがをさせて、借金をして支払った治療費というのは、
元夫に支払っていたものだということも分かりました。
親に会わせることを頑なに拒否していた理由も
そのことが知られないようにするためであったと推測した拓郎さんは、
すぐに慎二さんに全ての真実を伝えました。
慎二さんは、「バツイチで子どもがいることを隠していた」ことに
なによりショックを受けたようでした。
そして、DVが子どもにまで及ぶ可能性があることを聞き、
慎二さんは茉莉さんと別れることを決意しました。
真実を知ったことを伝えた上で
「別れたい」と申し出た慎二さんに茉莉さんは激怒。
「お前の子どもはどうするんだ!この子を殺すなら、お前も自分で死ね」と、
包丁を突き付けてきたそうです。
もみ合いになり、実際に慎二さんは腕を切られました。
それをきっかけに慎二さんは実家に戻り、茉莉さんの親にも連絡をとることに。
茉莉さんは「慰謝料をよこせ」と言ってきましたが、
慎二さんは茉莉さんの親と話しをして、
子どもをあきらめる費用を支払うことでこの話は終わらせることになりました。
実際に慎二さんはケガも負っていたので、茉莉さんの親はずっと謝っていました。
最近では女性のDVもたびたび問題になります。
DVだけでも問題ですが、それを隠していたこともまた大きな問題です。
今回、あきらめることになってしまった子どものことは
絶対に忘れてほしくはありませんが、
慎二さんのこれからの人生が、前向きに進むといいですね。
(2018.06.29)