紙1枚の入籍にこだわらない? 子どもができたのに入籍したがらないその理由とは? 家族のトラブル
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両親とも会いたがらない彼

梓さんの両親は、まずは会って話を聞きたいと、
和嘉さんと梓さんが休みの日に梓さんの住む神戸へ来てくれることになりました。
しかし、いざ当日になると和嘉さんは「急な仕事が入った」と言って
朝から出かけて行ってしまい、
両親の滞在中、帰ってくることはありませんでした。

その日梓さんは、ひとりで両親を出迎え、
妊娠の報告と、婚姻届けを出さない事実婚にすることを改めて報告しました。
それを聞いた両親は、
「こんな大切な日に顔も見せない、挨拶もない、
そもそも子どもが出来たというのに、入籍をしないなんて!」
と猛反対。
梓さんは、彼に言われた通り
「別に、入籍をしてもしなくても紙切れ1枚の話だし、
海外ではめずらしいことではないから」
と両親を説得しましたが、
梓さんと両親の意見は平行線。
言い合いになり半ば喧嘩のようになってしまいました。

事実婚の裏に隠されていたこと

梓さんの父・郷太さん(58歳)は、帰りの車で母・照子さん(58歳)と、
梓さんと彼のことを本当に許していいのかを冷静に話し合いました。
しかしどんなに前向きに考えても、納得することは出来ませんでした。
なにより、前もって「会いに行く」と伝えていた日に、
仕事に出かけて、何の連絡もよこさず帰ってこなかった和嘉さんに不信感を抱きました。
そこで夫婦で話し合った結果、探偵に結婚前調査を依頼することに。

調査の結果、和嘉さんに他の女性の影などはありませんでした。
しかし、和嘉さんの実家は代々続く蕎麦屋を経営していると、ここまでは梓さんから聞いて知っていましたが、
どうやら和嘉さんは、
30歳になったら実家に戻り蕎麦屋を継ぐという約束を両親としていたようなのです。

それは和嘉さんの友人や実家の近所の人も知る「絶対に避けられない」ことでした。
そして、和嘉さんの両親は、
梓さんという彼女がいることも、二人の間に子どもが出来たという事も全く知らないようでした。

(もしかしたら、実家に帰るタイミングで梓さんと子どもを捨てる気なのでは?)
と推測した両親は、梓さんと和嘉さんが家にいることを確認して、アポなしで訪問。
2人を目の前にこの事実を告げ、どういうことなのかと和嘉さんに詰め寄りました。

入籍したくない本当の理由

和嘉さんは全てを認め、隠していたことを謝りました。
梓さんは、「30歳になったら実家に帰るなんて聞いてない。
私と子どもはどうなるの?」と取り乱し、状況は修羅場に。
しかし、和嘉さんから思いもよらないことが告げられました。
それは代々続く蕎麦屋の嫁として、
自分の母が苦労をしている姿を近くでずっと見てきた和嘉さんは、
梓さんを母親と同じ目に合わしたくないという思いで、事実婚を提案したというのです。
そして実家に戻っても自分は誰とも結婚せずに、自分の代で店を終わらせる覚悟でいると……。

郷太さんは、「2人で助け合ってこその夫婦だ。
梓だって、30歳になったらじゃなくて、覚悟をきめなさい。
それは事実婚だって同じことだろう」と、
「2人でもう一度よく考え、話し合いなさい」と告げ、梓さんの両親は帰っていきました。
結果、和嘉さんと梓さんは婚姻届を提出して、
一緒に実家に帰って蕎麦屋を継ぐことにしたそうです。
苦労をさせたくないから、入籍はしない・・・ではなく、
苦労する事が沢山あったとしても、梓さんの事をしっかり守っていくと決意した和嘉さん。
これから2人助け合い、協力し合って夫婦仲良く歩んでいってほしいですね。

(2018.09.21)

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