人づきあいの苦手な青年に近寄ってくる「やさしい上司」に隠された秘密とは? 家族のトラブル
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前向きに明るく変わっていく息子

佳二さんは、関西に引っ越してから、仕事も身の回りのことも、よく頑張っていると、
佳二さんと一緒に暮らす勝さんから、晴美さんは聞いていましたし、
実際に本人からも前向きな内容のラインが来ることが増えていました。

特にバイト先の上司は、佳二さんの事をとても気に入り、親切にしてくれているようで、
バイト帰りにファミレスで一緒にご飯を食べて帰ってくることも……。
今までにはなかったその行動に、佳二さんの両親も大変喜んでいました。
しかし、その上司が佳二さんに親切にしていたのにはある理由があったのです。

その理由は、「宗教の勧誘」。上司はある新興宗教の熱心な信者で、
佳二さんの心を開かせて、その宗教に勧誘することが目的でした。
もともと人づきあいが苦手な佳二さんは、宗教の勧誘だとわかっていても強く断ることができずに、
最終的には一緒についていき、入会の手続きをしてしまったのでした。

入信してしまった結果

しかし、宗教に全く興味がなかった佳二さんは、そのことを家族に言うことができませんでした。
上司は相変わらず親切でしたが、
最近は「佳二も、一人仲間を増やしてみたら?」と言われるように。
佳二さんは「ぼくにはちょっと難しい」と、濁して断っていましたが、
徐々に「勧誘をする」というミッションについてしつこく上司から詰められるように。
佳二さんは、押しに負けて、スーパーの朝の棚卸業務に来ている主婦を勧誘してしまいました。
そのことで、スーパーは大問題になり、
スーパーの責任者から両親に連絡が行き「業務中、宗教の勧誘を従業員にするのはやめて欲しい」
注意されてしまいました。
晴美さんはすぐに佳二さんに会いに行って話を聞き、
そこで初めて「宗教への入会」について知りました。
佳二さんは悩んでいる様子で、「上司に断るなんてとてもできない」と言っていました。

その数日後、スーパーのロッカーに「辞めます」との書置きを残し、
佳二さんはいなくなりました。

食品関係のバイトも無断欠勤し、携帯電話もつながらず、
荷物もほとんど置いて出て行った様子に佳二さんの両親は心配し、警察に捜査願を出すことに。
その足で探偵にも人探し調査を依頼することにしました。

調査の結果、佳二さんはもともと住んでいた実家近くのファミレスで発見されました。
佳二さんは、「もう、消えるしかない」と思い込み、
これからどうすればいいか、ずっと考えていたそうです。
晴美さんは佳二さんを連れて、宗教を辞めさせに行き、
実家に連れて帰り、しばらく様子を見ることにすると言っていました。
「消えてしまいたい」と思うところまで追い詰められてしまった佳二さん……。
何か起きる前に、きちんと解決できて良かったですね。

(2018.11.22)

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