事務所に所属している彼女についての真実
東京では「指定されたところに泊まる」ということは聞いていましたが、
てっきりイベント会場の近くの「ビジネスホテル」だと思っていた利喜さんは
初めて聞かされた「事務所の寮」の存在に驚きました。
そして、千沙さんに寮の場所を聞いても
「寮は女子しか入れないマンションだし、ボロボロで心配かけたくないから言いたくない」と、
場所を教えてくれませんでした。
心配になった利喜さんは千沙さんが所属している事務所のホームページを検索。
寮について何かわかることはないかと調べてみました。
が、寮についての記載がない上に、
所属モデルのところには千沙さんの名前すらありませんでした。
2年半前、出会った当時に事務所のホームページを見せてもらった時には、
確かに千沙さんは掲載されていたのに・・・利喜さんは嫌な予感がしました。
そして利喜さんが事務所に電話すると、
今千沙さんは事務所に所属はしていないとだけ告げられました。
なぞに包まれた東京滞在中の婚約者
婚約者の千沙さんが東京に行っていることは確か。
でも一体、どこで何をしている?
聞いても正直には教えてくれないだろうと考えた利喜さんは、
探偵事務所に千沙さんの行動調査を依頼しました。
次の東京行きの予定は1週間。日程は決まっていたので、
その期間を徹底的に調査しました。
結果、千沙さんは東京で「男性」の部屋に泊まっていました。
しかもその「男性」と一緒にいるときの千沙さんは
いつもより濃い目に化粧をし、服装もいつもよりも派手。
手をつなぎ、エスコートをしてもらっている姿はまるで別人でした。
しかもその「男性」の年齢は68歳。
3社の会社を経営する社長で、別居中の家族がいることも分かりました。
千沙さんは東京で、モデルの仕事も貿易会社の仕事もしていなかったのです。
千沙さんは、東京では「愛人」として過ごしている可能性が大きく浮上しました。
利喜さんは、この結果を見て
「どんな事情があれ、嘘をつかれていたのは事実。
2年もの間嘘をつかれていたことが許せないので、
家探しを一度中断して結婚についても考え直したい」と言っていました。
千沙さんがどういうつもりでその「男性」と会っていたのかは分かりませんが、
その嘘が原因で、本当の幸せがスルリとなくなってしまう可能性があるということに
なぜ気が付けなかったのでしょうか。
信じていた分だけ利喜さんは裏切られたことが「許せない」と言っていました。
結婚前に嘘が分かってよかったのか、
千沙さんがもっと早く自分で気が付いて嘘をつくことをやめるべきだったのか、
どちらが2人にとって本当によかったのでしょうか。
(2018.04.03)