突然の離婚の要求……なぜ
結婚して34年、幸太郎さんとの第二の人生を考え始めた桃子さんでしたが、
ある日幸太郎さんから思いもよらないことが告げられます。
「離婚をしてほしい。時期は任せるけれど、定年後は離婚をして、自由になりたい」
あまりに唐突な申し出に桃子さんは最初冗談かと思ったほどでしたが、
幸太郎さんは真剣な面持ちでした。
桃子さんが理由を聞いても、今の生活に不満や文句があるわけではなく
ただただ「自由になりたいから」と言うばかり。
桃子さんが納得できる答えをもらうことはできませんでした。
離婚したい理由はなに?
幸太郎さんから離婚を告げられた後も、桃子さんは離婚することを受け入れることが出来ず、
そのことに触れずに生活を続けていました。
幸太郎さんも、話す前と態度が変わったわけでもなく、
桃子さんは(離婚の話は現実ではなく、悪い夢だったのかもしれない)と思うほどでした。
しかし数日後、幸太郎さんが離婚届けにサインをして
「離婚に納得してからで良いから、桃子もサインをしておいて」
と、すでに幸太郎さんがサインを済ませた離婚届を渡してきたので、
幸太郎さんの離婚に対する気持ちが本気なのだということをようやく理解することができました。
「他に好きな女性がいるの?」と桃子さんが聞くと、
幸太郎さんは「今はいないけど、この先は分からない。」と回答。
桃子さんは女の勧で女性がいるのでは?と思うように。
真実を知りたいと思った桃子さんは、探偵に浮気調査を依頼しました。
調査の結果、幸太郎さんには時々会っている女性がいることが分かりました。
その女性は桃子さんと同年代の独身女性で、
幸太郎さんとは15年続く付き合いのようでした。
「不貞」という部分でのはっきりとした証拠は取れませんでしたが、
幸太郎さんはその女性に毎月いくらかお金を渡していたことが分かりました。
そして、報告書を見れば、2人が「親密な関係」なのは、すぐに見てとれました。
桃子さんは、離婚をするべきなのかどうかは、もう少しゆっくり考えたいと言っていました。
孫にも恵まれ、これから夫との第二の人生を楽しみにしていた
桃子さんに突如訪れた「離婚」の話。
ずっと他の女性と付き合ってきた幸太郎さんの裏切りは、
決して許せるものではありませんが、だからと言って、
「はい、じゃあ離婚します」という話でもないと桃子さんは言っていました。
本当の意味で桃子さんが納得できる第二の人生を決断できるといいですね。
(2018.07.11)