嫁が一人悩んでいたこと
帰りが遅くなる亜理紗さんの代わりに、成佳さんが保育園に孫を迎えに行き、
晩御飯を食べさせていた時のこと、
孫たちから「ママが夜、お風呂で泣いていた」という話を聞かされました。
それ以上は孫たちの口からは何も聞き出せませんでしたが、成佳さんには妙な胸騒ぎが……。
その日、亜理紗さんが帰ってから話を聞くことにしました。
成佳さんが「何かあったんじゃない?」と聞いても、亜理紗さんは「なんでもないです」と、
最初のうちは頑なに何も言いませんでした。
しかし、「ひょっとして卓博の女性関係のこと?」と成佳さんが聞くと、亜理紗さんはハッとした顔で
「お義母さん、なんでそれを?」と。
亜理紗さんは、卓博さんの不倫の証拠を掴んだわけではありませんが、
最近、携帯をコソコソ見ていたり、休日出勤のはずが会社には行っていなかったことに不信感を覚え、
疑っていたそうです。
そしてそれを卓博さんに問い詰めたところ、口論になり
「夫婦なのに、信じてもらえないなんて心外だ、そんなに信じられないってことは離婚したいのか?」
と言われ、まだ小さい3人の子どもの為にも離婚はしたくないと、
亜理紗さんは、(自分が我慢をすればいい)と考えていたというのです。
嫁と孫のために立ち上がることを決意
成佳さんはそれを聞いて震えるほどの怒りを覚えました。
そして、自分が見た卓博さんと女性の現場については何も言わず
「私は全面的にあなたと孫たちの味方だからね。何かあったらすぐに相談して」とだけ言い、
自分が夫に不倫をされたとき、何も出来なかったことを思い出し、
(絶対、同じことは繰り返さない!)と心に誓いました。
そして成佳さんは探偵に息子、卓博さんの行動調査を依頼することにしたのです。
調査の結果、卓博さんが会社の後輩と不倫している証拠をとることが出来ました。
成佳さんは卓博さんを呼び出し、この証拠を見せて、
「不倫を止めないなら、亜理紗さんからこの女に慰謝料請求をしてもらいます」と、伝えたそうです。
さらに
「このまま不倫を続けるなら、この家から出ていくのはあんただからね。もしそうなったら遺産だって、あんたには一円も渡さないよ。
孫たちと亜理紗さんのことは私が守るから」と伝えたそうです。
卓博さんは、亜理紗さんがこの事実を知ったら今の生活も家族も失うということ、
そして、亜理紗さんが不倫相手に慰謝料を請求し、会社にも全て知られてしまうということを
成佳さんに諭され、「今すぐ不倫は辞める。そしてもう一生しません」と約束したそうです。
今回は、成佳さんが不倫に気付き、早く芽を摘むことができました。
妻の「離婚をしたくない」という思いに漬け込んで好き勝手やろうだなんて、もっての外です。
卓博さんはしっかりと反省して、もう二度と同じことは繰り返さないで欲しいですね。
(2019.04.10)