DVから逃げて離婚・・・その後相手が行方をくらましたら養育費は取れないの? その他のトラブル
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繰り返される暴力と謝罪


玲子さんは殴られた日、一睡もできず、一晩中リビングのソファで過ごしました。

次の日、いつも通りに起きてきた之次さんは
「昨日はごめん。仕事が忙しくてイライラしていた」と謝ってくれました。
物にあたる事はあっても、これまで殴るなどの暴力を振るうという事は無かったので、
「本当に仕事のストレスでイライラしていて、
昨日はたまたま爆発してしまっただけだったのかも」と、
今回は之次さんを許すことにしました。

しかし、その日以来、之次さんは何かにつけて玲子さんを罵倒し殴るように。
そして殴った後は必ずと言っていいほど優しくなり、
「もうしない」と約束してくれました。

「次こそは本当かも。もう一度だけ信じてみよう・・・。」
そう思っては裏切られを繰り返し、
体には常にアザが絶えず、肋骨にヒビが入ったこともありました。
時には、あまりの激しさに、ご近所さんから警察を呼ばれたことも。
しかし、玲子さんは専業主婦のため、自由に使えるお金も少なく、
子どもとの生活を守るためにも言うこときき、耐えるしかありませんでした。

ついにDVの手が子どもにまで・・・


そんなある日、玲子さんが子どもと一緒にリビングでテレビを見ていた時、
之次さんが会社から帰ってきたことに気が付けないことがありました。

すると之次さんは「専業主婦の分際で生意気だ。俺をなめやがって」と、
玲子さんに馬乗りになって殴りかかってきたのです。
さらに、玲子さんに近づいて来た、まだよちよち歩きの子どもを、
之次さんは「邪魔だ!」と言って突き飛ばしたのです。

これまで玲子さんを殴ったことはあっても、
子どもに手を出したことはなかった之次さん。

この時、子どもを突き飛ばした之次さんを見た玲子さんは
「このままだと子どもも殴られてしまう」
と、とっさに子どもを抱え、はだしで家を飛び出しました。

そして、しばらくは実家に身を隠し、
その後玲子さんはDVシェルターに入ることにしました。
もう二度と之次さんに会いたくないと思った玲子さんは、
そのまま離婚を申し立てることに。

すると、之次さんは思っていたよりもあっさりと離婚を承諾。
すぐにでも離婚をしたいと思っていた玲子さんは、
養育費などの話し合いは一切せずに、離婚しました。

そして離婚が成立して落ち着いたころ、
養育費について調停申し立てをすることにしたのですが、
会うのは怖いので弁護士を通して調停を申し立てることにしました。
しかし、之次さんは仕事を退職し、
今まで住んでいた家も売り払ってしまったようで、
連絡が取れなくなっていました。

縁を切ろうと一度は諦めかけましたが、子どもの将来のことも考え
養育費だけはもらえるようにしたいと、之次さんの居場所を探すことを決意。
探偵に所在調査を依頼しました。

結果、之次さんはすぐ近くに引っ越していることがわかりました。

居場所を突き止めることができた玲子さんは
これでやっと養育費の調停を申し立てることが出来ます。
確実に支払われるように準備をしたいと言っていました。
養育費は子どもが持つ大切な権利。
きちんと支払ってもらい、暴力のない平和な生活を送ってほしいですね。

(2018.02.19)

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