突然変わった彼女の態度

圭吾さんは蓮江さんとの結婚のために
転職、貯金などできる限りの努力をしていました。
そして、同棲も２年目を迎え
そろそろお互いの親にも挨拶を・・・と思っていた矢先。
突然蓮江さんが
「地元で働くことにするから、週に３回くらい実家に帰る。」
と言い始めたのです。

蓮江さんの地元は、今住んでいるところから電車で40分程度。
決して通えない距離ではないため、圭吾さんは実家に帰ることに反対しました。
しかし蓮江さんは「もう決めたことだから」と、
次の週から本当に実家に帰るようになりました。

まさか、また薬物？

実家に帰るのは週に３日だったはずなのに、
徐々に4日、5日、1週間と長くなっていきました。
圭吾さんは蓮江さんの様子がおかしくなってきたことに気が付きます。
そわそわと落ち着きがないときもあれば、
ずっと黙りこくっているときも・・・。
圭吾さんは頭の中で何度も
「まさかまた薬物をしているのではないか・・・」と疑っては
「そんなはずはない」と自問自答していました。

しかし変わってしまった蓮江さんをどうすることもできず、
疑いの心だけがどんどんと大きく膨らんでいってしまった圭吾さん・・・。
真実を知って蓮江さんを取り戻したいと、探偵に行動調査を依頼しました。

彼女の本心はどこに？

聞き込み調査の結果、蓮江さんに関してある真実が分かりました。
蓮江さんは、薬物で捕まった時に付き合っていた彼氏と別れていなかったのです。
しかも圭吾さんと蓮江さんが出会うちょうど半年前に、
その彼氏は薬物使用で２回目の逮捕をされ、
少し前に実刑を終え地元に戻って来ていたことが分かりました。

そして蓮江さんは、最近その彼と再会し、彼の知人の店で働き始めていたのです。
さらに蓮江さんが働いていた店は、圭吾さんが聞いていた飲食店ではなく、
下着姿で接客をするようなお店でした。

圭吾さんはその真実を知り愕然としました。
蓮江さんは本気で圭吾さんとの人生を考えていてくれたはず・・・。
蓮江さんも本当は真面目になろうとしていたのに、
その彼に薬物をやらされて無理やり引き戻されてしまったのではないか？
と考えました。

圭吾さんは、蓮江さんにすべてを知っていることを打ち明け、
本当はどうしたいのかを確認したいと言っていました。
もし、昔の彼と離れたくても離れられないのだとしたら、
もし、また薬物に手を出してしまっていたら、
蓮江さんを心から愛している圭吾さんは、
どんなことがあっても彼女を助けたいといいます。

ふたりで一緒に乗り越えて幸せな生活を取り戻すことが出来るといいのですが・・・。

(2018.03.08)