生みの親と育ての親・・・子どもを捨てて家を出た母に対する子どもの気持ち その他のトラブル
  • facebook
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINE

父子家庭から家族へ


その後波瑠さんは、智樹さんの子を自分の子同然に育てました。
その後実子も生まれましたが、兄弟の仲も良く
4人は本当に血がつながっている家族のように過ごしてきました。

今年に入り2回ほど、智樹さんの実家に元妻から
智樹さんと息子の居場所を知りたいという連絡が来ていたそうですが、
当時のことを知るお義母さんは「知らない」と言い、教えなかったそうです。
波瑠さんも智樹さんも元妻に居場所を知られたくないと思っていましたし、
「僕のかあさんは1人」と波瑠さんを慕う息子と元妻が会う必要性も
感じていませんでした。

しかし最近になって息子の親戚だと名乗る人から
「息子と電話をかわってくれ」「住所を知りたい」
という電話が学校にかかってきたことを、担任の先生から連絡を
もらい聞きました。
担任の先生が、授業中と個人情報を理由に全て断ってくれたようですが
「なにか心当たりがありましたら、気を付けてください」と言われ、
波瑠さんは元妻のことがすぐに頭に浮かびました。

不審者は元妻?

その後、家の周りで不審な気配を感じたり無言電話がかかってきたり
するようにもなり・・・。
波瑠さんは智樹さんに相談をしましたが、
智樹さん自身が元妻と別れてから一切の連絡を絶っていたので、
それらが誰の仕業かを知るすべはありませんでした。

思春期で今年受験の息子は、今大切な時。
元妻が今さら息子に会いに来ようとしているのか?
会ってどうしたいのかをきちんと確認して、
できる対処はしたほうがいいと夫婦で話し合った結果、
探偵に自分たちの身辺調査を依頼することにしました。

すると、家をのぞき込む不審な女性が確認できました。
その女性は学校付近にも現れていたことが分かり、
そのままその女性の所在地と名前までを調査しました。
調査結果の写真を智樹さんが確認したところ、
その女性は元妻であることが判明しました。
しかも、現在の元妻は旧姓となっており、
浮気相手との間に出来た子どもと同居している様子はありませんでした。

母だから子どもに会いたいと主張する元妻

智樹さんは元妻に電話をして全て知っていることを伝え
「どういうつもりなのか」を聞いたと言います。
元妻は浮気相手と結婚し子どもは生まれたそうですが、
その子供を最近事故で失い、
そのことで、もともとうまくいってなかった夫婦関係にも
終止符を打ったと言っていました。
1人になったからと言って突然自分の息子のことが気になり、
母親として会いたい気持ちが抑えられなくなったそうです。

智樹さんは元妻の事情は受け入れましたが、
だからと言ってこの10年全く連絡もしてこなかった元妻が、
1人になったから突然「母親」をたてに連絡をしてきたことに
嫌悪感を感じたそうです。
智樹さんは、お子さんのことはお悔やみを申し上げ、
だからと言って自分勝手にこっちの生活をかき乱さないでほしいと
伝えたと言います。
しかし智樹さんは、息子の受験が終わったら息子に元妻に
会いたいかどうかを聞き、
息子の意思を尊重することを約束し、元妻もそれに納得しました。

大人の勝手だけで子どもの気持ちをふりまわすのは、
あまりにも都合がよすぎます。
息子さんがどんな回答をしてもその気持ちを尊重して、
息子さんを見守っていってほしいですね。

(2018.04.04)

  • facebook
  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINE
人気記事ランキング
注目タグ
Twitter
Facebook