ストーカーから守ってくれた人は本当にいい人? 急展開の大人の恋の行方は? その他のトラブル
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そしてストーカ化

ある日、知子さんが新しくオープンするトリミングサロンの内装の様子を確認に行くと、
なんとそこに篠田君の姿が……。
知子さんは心臓が口から飛び出そうなほど驚き、動揺してその場に立ち尽くしました。
すると、篠田君はにっこりと笑って
「知子、仕事辞めてきたから、遠慮なく頼ってくれていいんだよ」と近寄ってきたのです。
知子さんは、当然のことながら篠田君にお店の場所を教えていませんでした。
そして、今まで立石さんと呼んでいたのに、突然下の名前で呼ばれ、
しかも、お店を手伝うことが当たり前のように笑顔で近寄ってくるその行動に
「ストーカー」の文字が頭に浮かびました。

ストーカーから守ってくれる救世主登場

次の日、おびえながらお店に行くと、そこに篠田くんの姿はありませんでした。
昨日の一部始終を見ていた内装職人の三橋さんに「昨日は大丈夫でしたか?」と聞かれ、
知子さんは篠田君との一部始終を話しました。
三橋さんは「そんな感じがしていました。何かあったら相談に乗りますよ」と言い、
篠田君に「彼氏」と紹介してもいいとまで言ってくれました。

篠田君に三橋さんのことを彼氏と紹介してからは、
「裏切った殺してやる」「あの男に騙されている」と、大変な修羅場でした。
しかし、三橋さんが、ずっとそばにいてくれたことでどうにか収束することができました。
そして、施工が終わるころ、2人は本当に付き合うように。
知子さんは三橋さんに
「俺と一緒に居ないと、あいつがいつ来るかわからない」と言われ、付き合うと同時に同棲を開始しました。

それを聞いた知子さんのたった一人の肉親である兄・洋治さん(55歳)は、
若干の違和感を覚えました。
いい年をして、同棲を始めるにもかかわらず、
洋治さんに挨拶にも来ないことにも不信感を抱いていましたし、
知子さんの弱みに付け込んでいるようにも感じたからです。
「せっかく自分の店をオープンするんだし、もう少し、様子を見ながらのほうがいいんじゃない?」
と知子さんに伝えましたが、知子さんは三橋さんに
「一緒に居ないと大変なことになる。一緒に住んで、近々結婚しないと、また、篠田君が来る」
と、まるで洗脳されているように何を言っても聞く耳を持ちませんでした。
洋治さんは、たった一人の肉親である知子さんを心配して、
探偵に三橋さんに対しての結婚前調査を依頼することにしました。

調査の結果三橋さんは、何をやっても仕事が続かず今の仕事もまだ1年も勤めていないことが分かりました。
さらには借金もあるようで、過去には金融事故を起こし、
クレジットカードも作れない状況であることが分かりました。
人柄に関して悪く言う人はいませんでしたが、
女性関係も、いつもお金が原因でダメになっているようでした。

これから店をオープンする知子さんに、三橋さんがふさわしいとはどうしても思えませんでしたが、
洋治さんは「結婚」するための条件として、
「お金」に関してのいくつかの条件を早めに知子さんに伝えることにしました。
洋治さんとしては、別れてほしいと言っていましたが知子さんも、もういい大人。
すべてを知った上でも一緒になるというなら、一度やってみればいいと話していました。
ストーカーから守ってくれたことで、すっかり三橋さんを信用してしまっている知子さんですが、
これからの人生も本当に守ってくれる人であるのか、きちんと見極める必要がありますね。

(2018.10.26)

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