周りには相談できる人が一人もいない
アラサーの夏来さんの周りは結婚していく友人も多く、不倫の相談をできる人はいませんでした。
同居している親からは
「どうして彼氏と別れたの? 結婚して家を出ていくと思ってたのに」と言われ、
本当のことを言えるわけもなく、
「まあねー独身もいいもんだよ」と親にも笑ってごまかすしかありませんでした。
相談できる人もなく、頼れる人もいない夏来さんは、修治さんだけが心のよりどころになり、
やさしくしてくれる修治さんと本気で結婚したいと思うようになっていました。
しかし、修治さんは既婚者、「離婚する」といつも言ってはいるもの、
付き合い始めてから離婚の話が進んでいる様子は一切なく、
そこを責めると必ず険悪なムードになってしまうので、
いつしか夏来さんは「彼を信じて待とう」と考えるように……。
彼とやっと家族になれる?
そして、そんな関係をダラダラと続けていくうちに、夏来さんは修治さんの子どもを妊娠。
修治さんは、夏来さんの妊娠を喜び、「夏来はどうしたい?」と、
前向きに夏来さんの意見を聞いてくれました。
そして2人は話し合い
「将来家族になるために、今は未婚の母として子どもを産んで、子どもは認知する」ことに。
夏来さんは、修治さんの離婚が決まるまで、実家でシングルマザーとして
子育てをすることを許してもらうために、修治さんと一緒に両親にあいさつをしに行きました。
両親からは勘当を言い渡されて
夏来さんの父・雄二さん(60歳)と母・喜美さん(60歳)は激怒し、
「子どもを産むなんて許さない、産むなら勘当する」と夏来さんに告げました。
しかし、時はすでに安定期直前、
夏来さんは「勘当されても絶対に産む」と、話は平行線で結論は出ませんでした。
その直後、夏来さんは切迫流産で入院することに。
医者から退院後も絶対安静と告げられ、家で寝ていることしかできませんでした。
そして、夏来さんは無事出産。
修治さんは、仕事で立ち会えませんでしたが、出産直後は病院に来て、
生まれた子どもを認知してくれました。
そして、3か月後、修治さんから夏来さんに「離婚をした」との報告が。
しかし、離婚後すぐに一緒に住むのはリスクが高すぎると、
3年は離れて暮らすことを修治さんから提案されました。
夏来さんは、以前のように頻繁に修治さんに会えないことに不満を感じてはいましたが、
実際は子育てが忙しく、毎日バタバタと過ごし、
出産後は連絡の頻度や会う回数もぐっと減っていました。
夏来さんの両親は、もともと修治さんを信用していないので、夏来さんの様子を見て、
(修治さんは離婚していないのでは?)と考えるように。
そこで、探偵に修治さんの身辺調査を依頼しました。
調査の結果、修治さんは離婚はおろか、家庭は大変円満で、
現在妻が妊娠をしていることも分かりました。
この結果を受けて、夏来さんの両親は激怒。
修治さんにその結果を見せて、慰謝料と養育費の支払いを一括で請求。
もしも、支払えない場合は、家族へも報告する旨を伝えました。
始めはごねていた修治さんですが、動かぬ証拠を突き付けられ、慰謝料を一括で払い、
法的手続きで、養育費も毎月支払う約束をしました。
何も知らない夏来さんは、連絡が取れなくなった修治さんを心配し、一時は落ち込んでいましたが、
なにかを悟ったのか、今は子どもと2人で前向きに過ごしているとのことでした。
毎月夏来さんの両親は、支払われた養育費を修治さんに代わって
夏来さんの口座に振り込んでいるそうです。
時期がきたら、すべてを話すつもりだとも言っていました。
夏来さんは両親のお陰で、最低な不倫男と関係を断つことが出来ました。
あやふやなまま、相手がいなくなり泣き寝入りを余儀なくされる女性もいる中、
夏来さんは、両親が調査をした事で、きちんと慰謝料と養育費をもらうことが出来ました。
これから子どもと共に、強く生きて行って欲しいですね。
(2018.11.21)