妻からの慰謝料請求

孝利さんの「離婚の話は進んでいるから」と言う言葉を信じて付き合い始めて半年後、
彼が「誠意を見せる」と言って、荷物をもって亜矢乃さんの家へやって来ました。
そしてその日から同棲がスタート。亜矢乃さんは「離婚が成立する前に大丈夫なの？」と
心配していましたが、孝利さんの「離婚する前に別居をするのは普通」と言い、
亜矢乃さんの家から会社へ通うようになりました。

しかし、その1か月後に亜矢乃さんの元へ内容証明郵便で「慰謝料」の請求書が送られてきました。
それは亜矢乃さんへの「不倫に対する慰謝料の請求」で、その額なんと300万円。
亜矢乃さんはすぐに孝利さんに報告。
すると「俺が話をつけてくる」と、すぐに奥さんの所へ話をしに行ってくれました。
しかし戻ってきた孝利さんは「慰謝料を払えばすぐに離婚をしてくれると言われた」と……。
亜矢乃さんは悩みましたが、このまま裁判をするよりも、慰謝料を払って
早くこの関係をすっきりさせたいと思い、請求されるがまま孝利さんの妻の口座に
慰謝料を振り込みました。

しかし、それから半年が経っても孝利さんの離婚は成立せずに、
亜矢乃さんが「いつ離婚するの？」と聞いても「もうすぐ」と、調子のよい返事をするばかり。
しかも、最近は自分以外の女性の影を感じる事もありました。
離婚もせずに自由に遊んでいるその様子にしびれを切らした亜矢乃さんは、
「じゃあ、私以外の人とは絶対に浮気をしないと証明して」と言って、
浮気をしたら300万円の慰謝料を支払う、という公正証書を作成しました。

疑惑が確信に

そして公正証書を作成してから3カ月。
状況が何も変わらない事と浮気の疑惑、更に（もしかして私の慰謝料、孝利さんが使ってる？）と感じ、
亜矢乃さんは、探偵に孝利さんの行動調査を依頼する事に。
調査の結果、孝利さんは亜矢乃さん以外にも交際している若い女性がいる事が分かりました。
しかもその女性とは、亜矢乃さんとは行った事の無い高級レストランで食事をし、
更には高級ホテルに宿泊していたのです。

亜矢乃さんは、その浮気の証拠を手に入れて「これって結婚詐欺ですよね！」と
怒りに震えていました。
実際亜矢乃さんは、孝利さんが離婚する事と引き換えに300万円を慰謝料として振り込んでいます。
公正証書で約束した金額を払わせるのか、自分が払った慰謝料の行先を調べるのか、
ここからは弁護士に相談し、どうしていくか最善の方法を考えていくそうです。

既婚者の言葉を信じ、離婚をしてもらう為に慰謝料を支払い、
挙句には自分以外の女性がいた事を知り……
不倫と知りながら関係を続けていた亜矢乃さんにも、十分な落ち度はありますが、
上手い事を言って亜矢乃さんのことをもてあそんだ孝利さんは確信犯です。

調査の結果を見て、やっと目を覚ました亜矢乃さん
自分自身の行いを反省すると共に、お金の件も解決するといいですね。

(2019.03.04)