反社会勢力に入り、妻も子どもも失った男が、生活を取り戻すまで その他のトラブル
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荒れた生活を繰り返した結果

勇人さんの生活は荒れ、さらにお金が必要になりました。
お金を稼げるならどんなに悪いことでも、今まで以上に繰り返すように。
しかし、思うようには稼げず、それに追い打ちをかけるように、
真理さんの家族は一家でどこかへ引っ越して音信不通になってしまったのでした。

真理さんに裏切られたと感じた勇人さんは自暴自棄になり、目立つ悪行を繰り返しました。
そんな勇人さんは誰かに密告され、警察に捕まってしまったのです。
この時勇人さんは25歳、複数の罪状を暴かれ、約5年間刑務所に入ることになりました。

さらに勇人さんはこのことがきっかけで反社会組織を破門になり、
刑期を終えた時は「家族にも組織にも絶縁された、職歴のない.30歳の男性」に
なっていました。

勇人さんは、刑務所の中で多くの本を読み、「絶対に立ち直りたい」と思っていました。
そして、出所後は更生保護施設を3カ月で出て、様々な仕事を経験し
生活を立て直していったのでした。

思い出すのは家族になれなかった家族のこと

あれから20年の時が過ぎ、一人で生活をしながら真理さんと子どものことを思い出していました。
自分が勝手だったせいで、2人に迷惑をかけてしまったことや
何もしてあげられなかったことを謝りたいと、会いたい気持ちを募らせていました。

ある日、知り合いから、真理さんが若い時に自殺し亡くなったという話を聞かされます。
当時12歳だった娘は、真理さんの両親に引き取られたという話でしたが、
今、どこで何をしているのかは全く分からない状況でした。
勇人さんは
「せめて父親として認知くらいはしてあげたい。そしてどうしても娘に会いたい」と、
娘を探し出すことを決意し、探偵に人探し調査を依頼することしました。

情報が少なく、難しい人探し調査ではありましたが、
実家の情報や真理さんが最後に住んでいたと言われている場所、
娘の名前や学校など、どうにか知人から聞き出し、その情報を探偵に提供した結果、
娘の居場所が判明しました。

現在娘は32歳、結婚して3人の子どもと幸せに暮らしていて、
「父親としての認知は不要、会うことも拒否」と住所を知ることや会うことは
できませんでした。
しかし、孫と一緒に写る娘の写真を探偵会社を通して受け取ることができました。

写真を受け取った勇人さんは「こんな私にも孫がいるんですね」と、涙を流していました。
勇人さんは、娘に会うことはできませんでしたが、
現在、幸せに暮らしていることが分かって、本当に良かったと言っていました。
これから勇人さんは、しっかりと働き、ボランティア活動にも参加していきたいと
言っていました。
勇人さんはこのまま、立て直した人生をしっかりと歩めることでしょう。

(2019.07.08)

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