マジメな優等生タイプを演じ続けた彼に訪れた悲しい結末・・・ 家族のトラブル
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正道さんの抱える悩みとは・・・

正道さんは、「順調だ」といわれることにコンプレックスを持っていました。
もっと飛びぬけて何かをしたいと思っていても、勇気がなく、
仕事でもプライベートでも安全な道を歩み続けてしまう自分に不満を持っていました。

女性に対しても同様で、好意を持っても自分からアプローチもできずに、
マジメすぎる性格から気難しく、ついつい近寄りがたいイメージを持たれてしまうことも自覚していました。

だからといって、何もかも見えなくなるくらい夢中になることも見つけられず、
仕事に対してのチャレンジ精神もなく、
求められたことに対して、ただ完璧にこなしていく日々に不満を持ちながらも
自分でもどうしたらいいのかが分からずにいました。

(子どものころから自分で何かをしたことがない)

(マジメだと言われることに苦しさを感じる)

仕事も順調、貯金もありお金にも困っていない正道さんは、
周りからは何不自由はなく見え、
それを評価されているからこそ その殻を破れずにいました。

しかし実際は周りの友人が独立したり、家庭を持ち変化していくのを見て
さらにやり場のない悩みを募らせ、毎晩 家でお酒を飲んで紛らわせていたと言います。

そしてある日、今とは違う自分になりたいと思った正道さんは
誰にも言わず、何も準備もせず家を飛び出します。

無断で休むことなど今まで一度もなかった正道さんの無断欠勤に
すぐに会社から両親に連絡がいきました。

両親も、思い当たるふしが全くなかったため
急いで正道さんの住むアパートを訪ねると・・・。

部屋にはお酒の缶が散乱し、洗濯物も積み上がり、テレビもついたままで
普段の正道さんからは想像できないようなだらしない部屋がそこにはありました。

遺書や身支度をした形跡がなかったため
事件に巻き込まれた可能性もあることを危惧して、すぐに警察に連絡。

同時に人探しも依頼しました。

携帯は通じず、足取りも不明。
仲の良かった友人たちも全く兆候を感じていなかったと言います。
その後、正道さんの部屋にあった情報を頼りに探したところ
近所の繁華街のサウナに宿泊していることがわかりました。

毎晩朝まで飲み歩き、そのままサウナに宿泊。
夕方からぶらぶらとパチンコで時間をつぶして飲みに行くという生活をしているようでした。

ご家族がサウナに迎えに行ったところ、何も語らずただ謝罪を繰り返し
静かにアパートへ戻ると、次の日からまたいつもの正道さんに戻ったと言います。

いつもの自分から変わりたかったのかもしれませんが、
どうしても外れたことができなかった正道さん。
そのマジメさゆえ、苦しくなることもあるのかもしれませんが
普通にマジメに生活できるって実はとても素敵なことなんだと気が付いてくれるといいですね。

(2017.10.20)

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