考えても出ない答え

みすずさんは、信彦さんが不倫を認めたこと、
生活の心配をするなと言ったことに混乱をしました。
信彦さんがみすずさんに対する態度は穏やかで、
いつもと変わりありませんでしたが、
確実に不倫相手との時間を増やしているのは手に取るように分かりました。

生活の心配をしないということは、この生活を続けるということなのかもしれない・・・。
でも、不倫相手に本気だとしたらお金だけの夫婦になってしまうの？

眠れぬほど考えても答えがでないみすずさんは、ある日信彦さんに、
「今お付き合いしている彼女とは別れて家族だけに向いてほしい」とお願いをしました。

思った通りに動こうとする自分勝手な夫

すると、信彦さんは
「ちょうど俺も話そうと思っていたことがある」
と切り出し、
「彼女と暮らすための家を購入した。
今月中に離婚と引っ越しを済ませる予定で、
来月には遠方に住む彼女の両親にあいさつに行くことも決まっている。」
と言ったのです。さらに
「みすずは、俺の養子になればいい。
そうすれば、苗字も変わらずお金の心配もないだろう。
これは、彼女も了承済だから、よかったね」と・・・。

みすずさんはあまりに自分勝手な信彦さんのやり方にあきれました。
しかし、離婚を現実的には考えられず、再構築に向かっていきたいと考えた末、
みすずさんは探偵に浮気調査を依頼して相手のことをきちんと知り、
別れてもらうように話すと決めました。

調査を終え完璧な浮気の証拠をつかんだみすずさんは、
相手の女性に慰謝料請求することを信彦さんに告げ、
離婚はしないと宣言しました。
しかし信彦さんは
「気が済むようにすればいいけどもう決めたことだし、みすずとやり直す気はないよ。
それに、彼女に慰謝料請求してもいいけど、俺が払うだけだよ」
と何ら悪びれた様子もなさそうでした。

強くなった妻と思い通りにできない夫

みすずさんは、信彦さんに勝手に離婚をされないよう、すぐ離婚届不受理申出を提出しました。
そして、不倫相手に慰謝料を請求しました。

それから2週間、信彦さんは予定通りに離婚が出来ないことに憤慨し、
声を荒げて怒っていましたが引っ越しは予定通りに行い、出ていきました。

みすずさんは、これから長い戦いになるかもしれないと言っていました。
生活費が振り込まれなくなったら
婚姻費用の分担請求調停の申し立てをすることも決めていました。
絶対に離婚をしないで彼女と別れてもらうそうです。

信彦さんは「結婚できない」「お金も自由ではない」状態で、
どこまでその彼女と続けて行けるでしょうか。
あまりにも自分勝手に堂々と「不倫」をした結果、
法律に守られたみすずさんが今やすべてのカギを握っているのは間違いありません。

(2018.04.09)