結婚して初めて分かった素顔

一緒に暮らし始めてみると、はじめさんは亭主関白的なところがあり
真希さんは驚いていまいた。
付き合っているときには一切感じさせなかったはじめさんの亭主関白な性格に、
最初は真希さんもとまどいましたが、
夫婦になるということは、こういうことなのかもしれないと、
しばらくは我慢をしながら過ごしていました。
しかし、お互いがフルタイムで仕事をしていて、
さらに、真希さんは帰宅してからも掃除や洗濯に追われているのにも関わらず
はじめさんは家に帰って来るとほとんど何もせず、ゴロゴロと過ごしていることに、
真希さんはだんだんとイライラしてしまうことが増えていきました。

一方ではじめさんも、真希さんの結婚したら終電間際まで一人で飲みに行くことは控えるという
約束が守られていないことに、だんだんとイライラし始めていました。
付き合っているときには喧嘩など考えられなかった2人でしたが、
いつの間にかちょっとしたことですぐに喧嘩をするようになっていました。

喧嘩が増え、その結果……

いつものように些細なことで喧嘩になったある日、
はじめさんはついに「離婚したい」と言い出しました。
そして数日もたたないうちに、勝手に部屋を借りて家を出て行ってしまいました。
しかし、はじめさんは真希さんが上司に
「職場からもお祝いしてもらっている以上、いま離婚をすると会社を辞めるしかなくなる」
と相談していることを知ると、突然「やっぱり離婚はしない」と言い始めました。
しかし、家に帰ってくるわけでもなく、結局状況は平行線のままでした……。

ちょうどその頃、職場で仲のいい同僚から、
はじめさんが、女性と電車に乗っているのを通勤途中に何度か見かけたと
聞かされました。
その路線ははじめさんが借りている部屋とは関係ない路線……。
真希さんははじめさんが浮気をしていると直感的に確信しました。
とは言え、聞いても正直に答えるはずもなく、相手についても全く分からない状況。
このままでは泣き寝入りになってしまうと思った真希さんは、
探偵に浮気調査を依頼しました。

調査の結果、はじめさんは取引先の女性従業員とＷ不倫をしていることが分かりました。しかもその女性も最近別居を始めたらしく、
お互いが結婚をしたまま自由にお互いの家を行き来しているようでした。
真希さんはその報告書を見て、愕然とし、離婚をすることを決意。
会社に全てを話したと言います。
社内恋愛の末結婚したにもかかわらず、
取引先の女性とＷ不倫をしていたはじめさんは、退職をせざるを得ない状況に。
その女性も取引先の男性とＷ不倫をしていたことが社員全員に知れ渡り、
退職に追い込まれ、夫からも離婚を突き付けられ、
親権も仕事も失い、慰謝料の支払いだけが残ったと言います。

真希さんは離婚をすることは決めましたが、すぐには離婚届を出さず、
別居状態をしばらく続けるつもりだと言います。
その女性とはじめさんが、これから堂々と付き合い始めるのは許せないからだと言っていました。
そして状況が落ち着いてから、真希さんは転職をして離婚届を出すそうです。

苦労して誰にも秘密で愛を育み、結婚までたどり着いたのに、
このような結果になってしまっては元も子もありませんね。

(2018.05.22)