病院に送り届けて消えた女性は誰?
また連絡が来るかもしれないと思い、一成さんは急いで家に帰り母と一緒に電話を待つことに。
待つこと1時間……また、家の電話が鳴り、今度は一成さんが電話に出ました。
電話の相手は先ほどと同じ女性のようでしたが、
名前やどこで倒れたかに関しての質問には一切答えずに、
病院名と父の容態だけを端的に伝えて電話を切ってしまいました。
一成さんと母は急いで病院に行きましたが、すでに病院にその女性はいませんでした。
父の容態は思ったよりもよく、その日のうちに家に帰れるとのことでした。
帰り道、父にどこで倒れて、誰に救急車に乗せてもらったのかを聞きましたが、
父はそれについては答えませんでした。
この事があってから母は「お父さんが倒れたのは、不倫相手の家だったのよ。」
「電話してきた女性が不倫相手なのよ」と、頻繁に電話してくるように。
まるでノイローゼになってしまったかのように、そのことばかりを考えているようでした。
気にする母と変わらない父
母は特に父が夜帰らない日や、休日に出かけるといった日は不安で仕方ないようで、
1日に何度も「お父さんがどこにいるのか知りたい。
浮気しているなら、やめさせて」と、一成さんに電話をしてくるように……。
こんな状況が続き、一成さんも参ってしまい、
このままでは母の精神状態もどんどん悪くなってしまうと思った一成さんは、
探偵に父・憲一さんの浮気調査を依頼することにしました。
調査の結果、憲一さんには別宅のようなものがあることが分かりました。
そこには6年前からある女性が住んでいて、
先週救急車で運ばれたのもそこの家からだということでした。
憲一さんは、その女性と不倫関係にあり、生活費や家賃も憲一さんが払っていたのです。
一成さんはこの事実を母には言わずに、まずは父と話してみるとのことでした。
穏便に話が進むとは思えないと一成さんは言っていましたが、
母を傷つけることはしたくないとも言っていました。
不倫相手の家で倒れ、不倫が発覚するケースは時々あります。
しかし、何かがあったときに、最後までそばにいてくれるのは家族だけ。
憲一さんも早くそのことに気が付いてくれるといいのですが……。
(2018.07.17)