歩み寄ろうとするも……

沙弥加さんがスマホを見てしまった日から、聡さんの帰宅は夜遅くなり、
更に、今までは無かった休日出勤が増えました。
スマートフォンはもちろん、聡さんの荷物にすら沙弥加さんは触れることができなくなりました。
そして、寝室も別になり家庭内別居状態・・・。
聡さんに対しては不信感でいっぱいでしたが、
沙弥加さんは仲直りをしようと謝り、歩み寄りよろうと試みました。
しかし聡さんから「どうせ疑ってるんだろ。俺はもう、このままでいいから。お前の事は人として信用出来ない」
と言われてしまい、聡さんが家庭内別居を解消する姿勢は一切見られませんでした。

沙弥加さんは、（自分がした事で、家庭内別居になってしまった）と自分を責めたり、
逆に（浮気してるから、都合よく家庭内別居しているに違いない）と怒りの感情が込み上げてきたりと、
日によって感情の浮き沈みが激しくなり、情緒不安定になってしまいました。
その頃から、聡さんは帰宅後に出かける支度をして車で外出し、朝まで帰って来ない日が増えていました。
沙弥加さんは女性の所へ行っていると予測し、車にGPSを仕込み聡さんの行動を監視するように。
すると、聡さんはいつも同じ場所に車を駐めている事が分かりました。

確実に証拠をつかむ為、妻がとった行動

聡さんが女性と会っていると確信した沙弥加さんは、その月の3連休に
子どもを連れて実家へ遊びに行く事にして、聡さんを泳がせて証拠をつかむ作戦を立てました。
そして、証拠をつかむために、探偵に浮気調査を依頼したのです。

沙弥加さん達が出かけた直後、予想通り聡さんは車に乗り、
GPSの検索履歴で判明した情報の駐車場に車を駐めて、
近くのマンションの1室へ入って行きました。
数時間後、聡さんは女性と共に部屋から出て映画館に行った後、お酒を飲み、
共に同じ部屋に戻り、そのまま宿泊。
3連休中、聡さんは一度も家に帰ることはなく女性の部屋に泊っていたのです。

沙弥加さんは、その報告書見て「やっぱり・・・。もう無理です」と言っていました。
子育ても、聡さんの両親の面倒も沙弥加さんに任せっきり。
更に、家計の為にパートをしている沙弥加さんを気遣う事もなく、自分は浮気三昧……
この裏切り行為を目の当たりにした沙弥加さんは、心底幻滅し
頑張っている自分がバカバカしくなったと言っていました。

沙弥加さんは、離婚の申し立てをすると共に、相手と聡さんに慰謝料を請求して、
すぐにでも実家に帰るそうです。
そして、相手の女性には「聡さんと再婚して、聡さんの両親の面倒についても
是非とも頑張って欲しいですね」と言っていました。

持病を持つ両親のケアと自宅のローン・慰謝料・養育費を背負う聡さんと一緒になって、
更に自分自身も慰謝料を支払う事実を、浮気相手はどう受け止めるのでしょうか？
これから沙弥加さんは、子どもと3人でストレスのない幸せな生活を送ることでしょう。

(2019.02.22)