もともと嘘をついていた彼
美園さんは、婚活パーティーで出会った当初、
雄志さんが年齢を3歳若くサバを読んでいたことを思い出し、
生活の中のちょっとしたことでも疑い始めるようになってしまいました。
少し帰りが遅くなるだけでも「連絡が遅い」と怒ったり、
見慣れない持ち物を持っているだけで、「どこで買ったの?」と
しつこく問い詰めてしまうようになったと言います。
しかし、コソコソと電話をしている相手のことや、
時々ジムに行くと言って半日以上音信不通になってしまうことについては
突っ込めずにいました。
「もしかしたら私の考えすぎなのかも・・・・」と
美園さんが思い始めていたころ、事件は起こります。
誕生日のお祝いをドタキャンって!?
雄志さんの誕生日の週の土曜日、
美園さんは、以前から「その日は開けておいてね」と雄志さんに言っていました。
サプライズで雄志さんを日帰り温泉に連れて行き、
その土地のおいしいディナーを食べる予定を立てていたからです。
しかし3日前になり雄志さんが突然
「今週の土曜日がだめになってしまった。地元の友達と朝から会うことになった」
と言い始めたのです。
雄志さんは何度も謝っていましたが、美園さんは今回のドタキャンが、
いつも気になっていた怪しい行動と関係しているのではないかと思い、
「全部知ってるんだから!」とかまをかけて、攻め立てたと言います。
初めは、「怪しいことはない」と言い続けていた雄志さんですが、
美園さんが納得いかないと攻め続けると、
観念したように正直に自分のついていた嘘を話し始めたと言います。
相手を大切に思うからこその嘘!?
雄志さんは、美園さんと出会う前に長く同棲していた彼女が居たと話していましたが、
それは嘘で、実は結婚をしていたと言います。
しかも子どもが2人。
美園さんが気にしていた電話の相手は子供で、
半日以上音信不通になっていた日は子供と会っていたと言います。
月に一度子供と会い、子供が来て欲しいと言ってくれたイベントなどは
必ず行くようにしていたとか。
「言えば美園にいやな思いをさせると思って言い出せなくて、
嘘をつき続けてしまった。本当に申し訳ない。
美園のことは本当に大切に思っていて、
これからの人生を一緒に生きていたいと思っている。
でも、子供は唯一無二の大切な存在だから分かってほしい」
雄志さんは、絞り出すように美園さんに話してくれたと言いますが、
美園さんはずっと嘘をつかれていたショックと、
突然突き付けられた現実を受け入れるだけで精一杯だったと言います。
元妻とは会ってないし、養育費も美園さんに迷惑の掛からない範囲で
やりくりできるという雄志さんですが、
美園さんは、この一件があってから雄志さんのことを
以前のようには想えなくなってしまったと言います。
何より、この人は平然と嘘をつく人なんだ、という思いが消えず
実は元奥さんと子供の元に戻りたいのでは?
というモヤモヤとした気持ちが心を支配するようになったと言います。
こんな気持ちのままではダメだと思った美園さんは
せめて子供と会っているときに元妻とは会っていないなど、
今起きていることが本当のことかを確かめるために、
探偵に雄志さんの行動調査を依頼することにしました。
次に雄志さんが子供と会うときには、正直に話すように約束をしているので、
その日をピンポイントで調査することに。
雄志さんが言ってくれたことが本当なら、今までのことは水に流して、
これからも一緒にいたいと美園さんは言っていました。
相手を傷つけたくないからとついていた嘘が、
実は相手を傷つけてしまったということは多々あります。
お互いのため嘘をつかず、初めにきちんと話すことが大切ですね
(2018.01.25)