「娘が出来たみたいでうれしい」と言う姑は、本当にいい人なのか? その他のトラブル
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常にお義母さんのいる生活

お義母さんに毎日、一挙一動まで監視されていると感じている敦子さんは、
心が休まるときはありませんでした。
母・公子さんに伝えた「友人とのランチ」も、実は一度も行けたことなどなく、
休日に夫婦で行く買い物にすらお義母さんはついてきました。
「たまには2人で行こう」と大成さんに提案しても
「おふくろが楽しそうだからいいじゃない、3人で」・・・と。
確かに大成さんと3人でいるときのお義母さんはいつもより優しく、
「娘と一緒にこうするのが夢だった」と言って、
敦子さんの服やバック等を買ってくれました。
その様子を見ている大成さんも嬉しそうでしたが、
実際は敦子さんの趣味は全く無視したもので意見を聞かれることもなく、
ましてや言う事も出来ない。
それには二人とも全く気が付いていないのでした。
そんな日々の中、敦子さんは妊娠。すると以前よりもお義母さんの「監視」は減り、
敦子さんを気遣うそぶりさえ見せてくれるようになりました。
家事はこれまで通り敦子さんが全てしていましたが、
無茶なおつかいや野良仕事を頼まれなくなっただけでも、
敦子さんの気持ちはずいぶんと楽になっていました。
ある日敦子さんが「里帰り出産をしたい」と大成さんに伝えると、
「僕はいいけど、お母さんに聞いてみないと」……と煮え切らない様子。
はっきりと答えてくれなかったので、
一緒にお義母さんに「里帰り出産」の計画を伝えに行きました。

里帰り出産を伝えると……

するとお義母さんは
「なんで?同じ家に私がいるのに、里帰り出産ってどういうことなの?
敦子さんのお母さんは私なのよ!大成!あなたも里帰り出産に賛成なの?」と激怒。
敦子さんが、何か言おうとした瞬間、
「いや、僕も里帰り出産は必要ないと思ってる。」
と、大成さんまでが言い始めたのです。
敦子さんの意見など全く聞いてもくれず、
「大黒柱のあなたがそう言うなら、する必要はないわね。
家の人間になって家の子どもを産むってことを自覚してもらわないと」と、
そのまま話は終わってしまいました。

そして、そのまま敦子さんは母・公子さんに妊娠したことすら伝える事もできないまま子どもを出産。
しかし、これまでのストレスと産後の心身に受けたダメージが大きく、敦子さんはうつになってしまいました。
そんな敦子さんをお義母さんは「母親失格」だとなじり、
子どもの機嫌のいい時には自分の部屋で面倒を見て、
泣くと敦子さんのところへ連れてくるような生活に……。
大成さんも、お義母さんと子どもと楽しそうに過ごし、
敦子さんには話しかけることもなくなり、敦子さんは孤独感を感じるように・・・。

異変に気が付いた実母

そんな敦子さんの異変に気が付いたのは、実母・公子さんでした。
ある時から、メールの返信が激減し、
返信が来ても「うん」や「大丈夫だよ」などの一言だけになってしまったことに違和感を感じていたのです。
さらには家の電話にすらまったく出なくなってしまった敦子さんに
「何かがあったのではないか」と不安を感じていました。

ある日、嫁ぎ先のお義母さんに「敦子と連絡がなかなか取れないのですが、大丈夫でしょうか?」
と電話をすると、
「敦子さんは、今は精神的な状況が良くないので、そっとしておいてもらえますか?」
と一方的に電話を切られてしまいました。

すぐにでも様子を見に行きたいと公子さんは思いましたが、
足も悪く、急に行って敦子さんに嫌な思いをさせてもいけないと思い、
公子さんは探偵に敦子さんの暮らしぶりの調査を依頼することを決めました。

調査の結果、公子さんは自分に孫がいることを初めて知り、
ご近所の人からの聞き込みから「最近お嫁さんを見ない」と、
敦子さんがほとんど外に出ていないことを知りました。
公子さんは「これはおかしい」と息子に相談し、一緒に敦子さんに会いに行くことを決意。
大成さんとお義母さんは、公子さんと敦子さんを2人きりにさせることを嫌がりましたが、
どうにか頼み込んで2人きりで 話をさせてもらうことに。

敦子さんは涙ながらに、
母・公子さんに今までのことを話し「私がダメな娘でごめんなさい」と謝っていたそうです。
公子さんは敦子さんに、「しばらく帰ってきたら?」と言いましたが、
敦子さんは子どもを取られてしまうからと帰ることを拒否したそうです。

公子さんは「このままでは敦子がダメになってしまう。」と心配し、
早急に、これからどうしたらいいかかを考えると言っていました。

いくら嫁いだとは言っても、敦子さんはお義母さんの「モノ」になったわけではありません。
公子さんがこの事実を知ったことで、
敦子さんの辛く、理不尽な毎日から解放される糸口が見つかるといいのですが・・・。

(2018.09.04)

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