自分でやったほうが儲かる!? 雇われ責任者から独立するために選んだ姑息な手段 その他のトラブル
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不可解なお金の流れ

利哉さんは、美紀子さんに第二教室を任せて、
経営や教え方についても積極的に相談をしていました。
ある日、利哉さんが第二教室から上がってきた備品購入の領収書を確認していると、
今までにないペースで、プリンターのインクトナーと紙が発注されていることに気が付きました。

従業員を一人呼び、
「最近、プリンター使いすぎじゃない? 何にこんなに使ってるの?」と質問しましたが、
大量にプリントをした覚えはないとのこと。
おかしいと思い、美紀子さんにも同様のことを聞いてみると
美紀子さんもまた、「知らない」とのことでした。

しかし、それ以後も、トナーと紙の発注ペースは以前よりも多いまま。
(こんなに使ってるのはおかしい)と思い、
ある日教室が終わってから、
片づけをほかの従業員に任せて第2教室の様子を見に行くと、
美紀子さんが一人でプリンターの前に立ち、何かをずっとコピーしている様子が見えました。
利哉さんが「何をコピーしているの?」と教室に入っていくと、
美紀子さんは慌てた様子で
「ちょっと教材の見直しをしようと思って」と、手に持っていた教材を利哉さんに見せてきました。
しかし、利哉さんは、
そこに見直しに必要とは思えない量の教材のコピーが出されていたことを見逃しませんでした。

しかし、美紀子さんに促されるように教室へ連れていかれ
教材と教え方について相談があると言って利哉さんに、
先ほどの大量のコピーの話をする隙を与えないかのように話し出したのでした。
そして時間も遅くなり一緒に教室を閉めて、美紀子さんと帰ることに。

どうしても気になることを確認

利哉さんは帰って来たものの、
どうしても、先ほど目にしたことが気になって眠ることができず、
教室に状況を確認しに行くことに……
すると、美紀子さんの机の上のボックスの中に、
教材のコピーが乱雑に入っているのを発見しました。
それは紛れもなく、先ほど美紀子さんが持っていた教材でした。
もしかしたら、他にもあるのではないか……と思った利哉さんが、
美紀子さんの机の周りを探したところ、脚元の袋の中に、大量の教材のコピーを発見しました。

「これは一体なぜ?何のために?」利哉さんは全く意味が分かりませんでしたが、
教材のコピーを大量にとっていたことは事実。
その教材をどうするのか、なぜコピーをしているのかを聞いたところで、
美紀子さんが本当のことを言うとは思えなかった利哉さんは、
探偵に美紀子さんの行動調査を依頼しました。

調査の結果、美紀子さんは休日に、
「少人数制の幼児教室」を開くための物件を探していることが分かりました。
そして平日の夜、誰もいなくなった教室に残り、教材をコピーしている証拠もとることができました。
教材やメソッドを盗み、独立しようとしているのではないかと思った利哉さんは、
「証拠はある。訴えてもいい」という意気込みで美紀子さんを呼び出し、話をしたそうです。
美紀子さんは、利哉さんに「その通りです」と、すべてを打ち明け、
「室長を任されて、自分でやったほうが儲かるのではないかと思うようになり、
こんなことをしてしまった」と話したそうです。
泣きながら反省の意を伝えてくれた美紀子さんを、利哉さんは、「訴えない」ことにしたそうです。
そして、「独立を応援する。教材、メソッドを正式に引き継ぐので姉妹校契約をすること」
という条件を提示したそうです。

美紀子さんは、利哉さんの懐に入り、自分の教室を開くことになりました。
本来なら、犯罪とも言える行為ですが、
今回は利哉さんによって、お互いが良い「相乗効果」を得られるような形に収まることができました。
美紀子さんは、もう二度と利哉さんを裏切ることなく、
感謝の意を忘れずに教室の運営をしていってほしいですね。

(2018.10.22)

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