このままでいいの? 一度きりの人生を「自分のため」に生きるには 家族のトラブル
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北の大地でのびのびと暮らしたい

自衛隊を辞めてから、ただ「生きていくため」だけに派遣やバイトをしてきた正敏さんでしたが、
心のどこかで、このままではいけないと言う思いがありました。
そんな時に出会ったのがテレビドラマで流行した「北の国から」のDVDでした。

正敏さんはいつしか行ったことのない北海道に憧れを持ち、
自然豊かな土地で農業をしながら必要最低限のものだけに囲まれて生活をしたいと思うように。

しかし、この思いを親に告げると、「現実はそんなに簡単じゃない」と反対され、
結局警備員の仕事で職場と家の往復をする毎日……。
それでも北海道へ行きたいという想いが消えなかった正敏さんは
「やはり一度、自分の目で北海道を見てみたい、まずは旅行で行ってみよう」
そう決意し、その為の貯金をし始めました。

それからの正敏さんはバイトのシフトも時間も増やし、
今まで以上に働きました。
働く目標が出来て、まじめに働く正敏さんの姿に母は喜び、
正敏さん自身も「やる気」を取り戻し、毎日が充実していました。

貯金もたまり、正敏さんは念願の北海道へと旅立っていきました。

大好きな北海道から帰ってこない息子はどこへ?

しかし、帰宅予定日になっても正敏さんは家に戻ってきませんでした。

旅行の最終日に、母親が連絡した時は「明日帰るね」といつもと変わらぬ様子でした。
しかし、帰宅予定日を過ぎても正敏さんは帰らず、
心配して何度も携帯に電話をしましたが
「電波の届かない場所におられるか、電源が入って いないためかかりません」
とガイダンスが流れるだけでした。

翌日になっても帰ってこなかったため、治美さんは警察に連絡。
北海道の警察にも届け出をしましたが、すぐに探してはくれませんでした。
全く連絡も取れずに、行方もわからない正敏さん、一体どこへ行ってしまったのか。
なすすべがなく両親は、探偵に人探し調査を依頼することに。

調査の結果、正敏さんは札幌の漫画喫茶で見つかりました。
初めて訪れた北海道の大地、正敏さんは「やはりここで自分の人生を変えたい」と強く思ったそうです。
そして、ここ北海道に移住をすることを決意し、住み込みで働ける場所を探していたのです。
家族に黙っていたのは、また「無理なことだ」と反対されるのが分かっていたので
全て決まってから連絡しようと思っていたとか。
正敏さんにとっては前向きな「旅立ち」の計画でしたが
両親からしてみたら「消息不明になった息子」。

好きなところで、好きなように生きていくのは本人の自由です。
ですが、一人で生きているのではないという事、大人としての責任と自覚を持ち、
家族が心配していることを忘れずに頑張ってほしいですね。

(2018.06.08)

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