両親は反面教師!? 大手企業にこだわる息子が向かう先は…… 家族のトラブル
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就職活動が思ったように進まずに

健太郎さんの就職活動は、思ったようには進みませんでした。
と言うのも、健太郎さんは中小企業は一切視野に入れてはおらず「大手じゃないと働く意味がない」と、
そもそも難しい会社ばかりに面接に行っていたのです。

英治さんは「会社の大きさよりも、やりたい事ができる会社を探す方法もあるじゃないか」と
アドバイスをしましたが
若くして結婚をし、町の工務店を経営している英治さんの事を
むしろ反面教師だと思っているようでした。

健太郎さんは家でもストレスをぶつけるようになりました。

母・華さんに向かって料理の文句を言ったり、自分が洗濯物として出すのが遅かったにもかかわらず、
着たい服が乾いていない事で必要以上に暴言を吐いたりするように。
さらには「もう学生じゃないんだから、携帯代くらい自分で払いなさい」という華さんに対し、
「まだ就職してないんだから、親としてそれくらい払うのは当たり前だろ!」と……。
翌日、最近の態度を見かねた英治さんが健太郎さんを呼び出し、きつく注意しました。
すると、健太郎さんは「俺だってもう大人なんだ!」と部屋へこもり、
夜中に自分の車に乗って家を飛び出してしまいました。

息子が向かった先は

次の日、起きてこない健太郎さんを心配して華さんが起こしに行くと、
部屋に健太郎さんの姿がありませんでした。
何度連絡しても電話には出ず、昼に再度電話をしたところ、携帯電話は既に解約されていました。
「家出をしてしまった」と慌てた華さんは英治さんにすぐに連絡し、捜索願を出しに警察にも行きました。
しかし、警察では「事件性はない」と判断され、積極的に動いてはくれず、
英治さん夫妻は探偵に家出調査を依頼することを決断しました。

すぐに健太郎さんの車が駅近くのスーパー銭湯に乗り捨てられているのを発見しました。
以前から「東京の方がいい仕事がある」と言っていた等の情報を基に、健太郎さんの足取りを追跡し、
3日後に健太郎さんが都内のサウナに宿泊しているのを発見しました。

健太郎さんは、迎えに来た英治さんを見て、一瞬逃げようとはしましたが、
すぐに観念し、英治さんと一緒に家に帰る事を了承しました。
健太郎さんは、就職浪人をしてまで大手企業を目指したのに、
就職出来ない自分に、恥ずかしさと苛立ちを覚え
今後の事を考えると、どうしたらいいのか分からなくなってしまったそうです。

英治さんは、健太郎さんのやりたい事が出来る会社を一緒に探したいと言っていました。
就職は会社の規模も大切ですが、そこで何をするのかが重要なことですよね。
若くして、自分を産み育て、自立して仕事をしてきた両親の偉大さに、
健太郎さんが気が付く事が出来る日は近いのかもしれませんね。

(2019.01.30)

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