家に帰りたくない夫
夫は、家に帰ってくるのがどんどん遅くなりました。
夫は「会社の近くで飲んで帰ってきている」と言っていましたが、私はあまりにも毎日帰りが遅い夫の浮気を怪しんでいました。
ある時カードの明細を細かくチェックしていると、1か月前に3万円キャッシングしていたことに気が付きました。
すぐに問いただしたところ「後輩におごるお金が足りなくてちょっと借りただけ。すぐに返したよ」と告白。
私は「そんな大金、ちょっとじゃないでしょ?」と怒り「来月のお小遣いは1万円でカードも没収!」と一方的に告げました。
私の中では浮気を疑っていたので(これで女と遊ぶお金が無くなる)と、ちょっとしたバツのつもりだったんです。
しかし、夫は堰を切ったように今までの同居のストレスや私が居酒屋で働くことへの不満をぶちまけてきました。そして「もう我慢したくない。この生活を続けるのは無理。離婚してほしい」と言ってきたのです。
さらには、私が居酒屋で叔父としか話していないような「給料」の話まで持ち出して、「フルタイムで働いているのに、扶養の範囲内っていうのもおかしい」とまで言ってきました。
私は心の中で(今までは確かに扶養の範囲内でお給料をもらっていたけど、このままフルタイムで働くならきちんと時給で支払うと叔父に言われたばかり、もしかして聞かれていた?)と不信感を募らせました。そしてその日はそれ以上の話はせずに終わりました。
突然離婚を告げるなんて怪しい!?
私は突然離婚を切り出されたことで夫の浮気を確信しました。
さらには有利に離婚をするために居酒屋に盗聴器を仕掛けて私と叔父がしている会話を聞いているのではないかと疑うように……。
私は(夫は今も浮気しているのかも)(お店のどこかに盗聴器があるかもしれない)と、四六時中そのことばかりを気にして仕事も上の空でミスばかりするようになっていました。
その状況を見かねた叔父からの「そんなに気になるなら、白黒はっきりさせてみたら?」との助言もあり、私は探偵に浮気調査と盗聴器発見調査を依頼することにしました。
調査の結果、夫は仕事帰りに行きつけの小料理屋に毎日寄って「帰りたくない」と愚痴をこぼしていました。後輩を連れて行きごちそうしていることもあったそうですが、特定の女性にお金を使っている様子は一切ありませんでした。
さらに居酒屋から盗聴器は発見されず……。
(もしかして、全部私の勘違い?)私は自分が夜家にいなかったことを棚に上げて、マスオさん状態でも文句ひとつ言わずにいてくれた夫を疑い「離婚」まで考えさせてしまったことに気が付きました。
私は改めて「きちんと話したい」と夫に伝え、実家を出る方向で話を進めたいと思っています。
これから修復することができるかは二人で話し合い、お互いが歩み寄れるかにかかってくると思います。
でも、優菜さんはこれまで敏彦さんが抱えてきた気持ちに気が付くことができたのですから、これからは家族の時間を大切にできるのではないでしょうか。
(2018.08.13)