親の言うことを聞いていれば間違いない!?レールを引く母と従順な娘の結末 その他のトラブル
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家庭教師の先生と娘

薫さんの家庭教師としてきた先生は、
京子さんが薫さんを入学させたいと思っている女子大の学生。
薫さんは、先生に教えてもらい始めてから「勉強が楽しくなった」と言い、
先生のことも大好きなようで、毎週家庭教師の日を楽しみにしていました。
実際にテストの点数も上がり、京子さんは先生に大変満足をしていました。

しかし、ある時から薫さんが先生の影響を強く受けるようになってきます。
先生はいつも勉強の合間に自分の話を聞かせてくれているようで、
薫さんは先生が帰るといつも嬉しそうに、その話を京子さんにしてくれました。
先生の家はお医者さんの一族で、当然先生も両親から
「医者になるように」と言われていたそうです。
しかし、先生は自分のやりたいことを貫くために、両親の反対を押し切って今の大学に入学。
先生に「自分のしたいことを貫いたほうがいい」と言われたとのことでした。
また、先生は大学からは一人暮らしをさせてもらい、
バイトをして自立することも学んだとのことでした。

先生の話には気になるところはありましたが、順調に薫さんの成績が伸びていたこともあり、
京子さんは「さすが、志望校に受かった先生は違うわね」といつも当たり障りなく話を流していました。

そして、動き出す娘

ある日曜日、薫さんが「図書館で勉強してくる」と京子さんに言ってきました。
京子さんはいつも通り自分も一緒に行くものだと思い「分かった」と支度をしていましたが
「これからは一人で行くから、お母さんは自分のしたいことをして。
先生も、高校時代は図書館には一人で行って勉強していたって。」
と、一人で図書館に出かけて行ってしまいました。
そして図書館から帰ってきた薫さんは
「志望校は自分で決めたい。やりたいことが見つかった」
と言い、理系の大学に関する本を借りてきて京子さんに見せました。

それからと言うもの、薫さんは「自分で考える」「自分でする」と言うことが増え、
京子さんの意思に反する行動をとることが増えていきました。
京子さんは家庭教師の先生に「娘とは、余計な話をしないでほしい」と言いましたが、
先生は「質問されたことについてお答えしているだけです」と、悪びれる様子もありませんでした。

薫さんが言うことを聞かなくなったのは誰かの入れ知恵のせい?

突然自分の意思を強く伝え、一人で出かけるようになった薫さんの変化を
京子さんは「先生の影響」だと感じていました。
一人で出かける休日に先生と会って、
余計な入れ知恵をされているのではないかと疑った京子さんは、
休日の薫さんの行動調査を探偵に依頼しました。
しかし、3週間にわたって調査が行われましたが、薫さんと先生が接触することはありませんでした。
薫さんは図書館で、京子さんの望む「女子大」ではない大学の過去問題集を使って
ずっと勉強をしていました。

京子さんはその結果を知り、夫に薫さんが言うことを聞かない娘になってしまったことを
相談したそうです。
すると夫から
「薫が必死で自立しようとしているのが分からないのか。
悪い道に進もうとしているのではないのだから親として応援してあげよう。
そろそろお前も子離れをしたほうが良い。」と諭されたそうです。
そして京子さんは、薫さんの決めた志望校の受験を応援することにしたそうです。

今まで京子さんに全てを決められていた薫さんが、自分の力で動き出そうとしたことは大変すばらしいこと。
京子さんは親として、そして一番の応援団としてこれからも薫さんを見守っていってほしいですね。

(2018.05.28)

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